電気工事士の工具とは? 実技に用意すべき種類や試験について

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電気工事士は、オフィスビルや商業施設・工場などの電気設備の工事ができます。電気工事を行うためには、電気工事士の資格を取得しなければなりません。資格試験には、筆記試験と実技試験があり、実技は自分で用意した工具を使用することになります。事前に、試験内容をきちんと把握しておかなければ、必要な工具を用意することができません。そこで、本記事では、電気工事士の工具や実技試験・購入方法・資格取得のためのポイントについて説明します。

  1. 電気工事士の工具について
  2. 電気工事士の実技試験と工具について
  3. 電気工事士の工具購入について
  4. 電気工事士資格取得のためのコツ・ポイント
  5. 電気工事士の工具に関してよくある質問

この記事を読むことで、電気工事士の実技試験に必要な工具について知ることができます。資格取得を考えている方は、ぜひ参考にしてください。


1.電気工事士の工具について

電気工事士の資格試験には、筆記試験と技能試験があります。筆記試験に合格した者は、技能試験に使う工具を準備しなければなりません。電気工事士の工具とは、一体どのようなものなのでしょうか。

1-1.電気工事士の工具とは

電気工事士は、電気工作物の工事を行う資格です。電源から各機器につなぐためにケーブルを切断したり、銅線と銅線を圧着したりするために工具を使います。工事の内容やシーンによって、さまざまな種類の工具を使い分けることになるでしょう。主な使い分けは、以下のとおりです。

  • 絶縁電線・ケーブルの被覆をはぎ取る場合:電工ナイフ、ケーブルストリッパーなど
  • 電線を接続する場合:リングスリープ用圧着工具、圧着端子用圧着工具、手動油圧式圧着器など
  • 電線・電線管などを切断する場合:ペンチ、ケーブルカッター、パイプカッターなど
  • 電線管を曲げる場合:パイプベンダ、トーチランプなど
  • 削る場合:クリックボール、やすりなど
  • 穴を開ける場合:電動ドリル、羽根ぎりなど

ほかにも複数の種類があります。ただし、電気工事士の技能試験に使う工具は、決められているので注意が必要です。技能試験の工具に関しては、【2-3.どんな工具が必要か】で説明するので、ぜひチェックしてください。

1-2.使用目的・場所

電気工事を適切かつ素早く行うために、工具が必要です。人の手ではできないことも、工具を利用すれば難なくすることができます。電気工事に用いる工具は、それぞれ使用するシーンがあり、目的を持っているのです。また、工具を使用する場所は、電気設備のある場所になるでしょう。たとえば、オフィスビルや商業施設・工場などにある大型電気設備や、一般家庭におけるエアコンなど冷暖房機器などです。

1-3.種類

電気工事に必要な工具を、以下にピックアップしてみました。

  • 電気工事士の腰道具:腰ベルト・ペンチ・ドライバー・ニッパー・電工ナイフ・メジャーなど
  • 電動工具(充電工具):充電ドライバー・パワーカッター・電動ハンマー・ハンマードリルなど
  • 切削工具:ホールソー・ステップドリル・塩ビカッター・タップダイスなど
  • 通線工具:ケーブルクリップ・ジャッキー・通線オイル・ロープなど
  • 電線接続工具:圧着ペンチ・圧着工具・ケーブルストリッパー・ケーブルカッターなど
  • エアコン取りつけ工具:フレアツール・銅管カッター・コアドリル・トルクレンチ・リーマ―など
  • 締めつけ工具:モンキーレンチ・フレックスラチェットレンチなど

2.電気工事士の実技試験と工具について

電気工事士の実技試験概要と工具の必要性・必要な工具・練習用の工具について説明します。

2-1.実技試験概要

電気工事士の筆記試験に合格すれば、技能試験が受験できます。技能試験は、問題用紙に描かれている単線図をもとに、自分で複線図を作成して、実際に工具で施工する流れです。配線図の作成から施工まで、40分以内でこなさなければなりません。条件どおりに配線が施されているか、きちんと圧着されているかなど、問題によって重要ポイントが異なります。

2-2.工具の必要性

電気工事士の技能試験に使用する工具は、主催者では用意してくれません。受験生がきちんと準備して、工具を正しく使用する必要があります。作成した複線図のとおりに施工するためには、工具が必要不可欠です。試験当日に工具を忘れてしまうと、不合格とみなされるので注意してくださいね。

2-3.どんな工具が必要か

第二種電気工事士において、指定されている工具は以下のとおりです。

  • ペンチ
  • ドライバー(マイナス・プラス)
  • ナイフ
  • スケール
  • ウォーターポンププライヤー
  • リングスリーブ用圧着工具

以上の工具は、必ず用意しなければなりません。ほかに、あると便利な工具としては、VVFストリッパーがあります。
第一種電気工事士の場合は、第二種の指定工具に加え、ケーブルストリッパーと、ストリッパーを準備しておくと良いでしょう。

2-4.練習用のおすすめ工具について

練習用と本番に使う道具を別々にする方もいますが、同じものを使ったほうがスムーズに施工ができます。なぜなら、普段から使い慣れている道具を本番でも使用したほうが、上手に施工を行うことができるからです。また、練習と本番用に分ければ、費用も2倍かかってしまうでしょう。できるだけ、本番で使う工具を練習でも使用してくださいね。

3.電気工事士の工具購入について

それでは、電気工事士の工具はどこで手に入るのでしょうか。ここでは、購入先や選び方のポイント・価格と予算・セット紹介・中古品について説明します。

3-1.購入先について

ホームセンターや電動工具・プロ用品の販売店で手に入れることができます。街中に出ると、電気工事類の工具を販売している店舗がたくさんあるでしょう。また、安く手に入れたい方は、インターネットの販売サイトで購入するのも選択肢の1つです。電気工具を専門に扱っている販売サイトもあるため、幅広い種類の中から欲しい工具が購入できるでしょう。

3-2.選び方のポイント

工具の選び方は、電気工事士の試験に適しているかが最重要ポイントです。電気工事士の技能試験に使用する工具の購入が目的なので、使いやすさにもこだわってください。初心者でも使いやすいか、小さな力で切断できるか、グリップが大きく力が入りやすいかなど、工具の特徴によってポイントが異なります。あらかじめ、何のために使用する工具なのか、きちんと把握しておかなければなりません。技能試験では、工具の使い方などの知識も問われるため、目的をきちんと頭に入れておきましょう。

3-3.価格と予算

工具の種類によって異なりますが、ほとんどが1,000~6,000円で購入できます。1つずつそろえると、合計で約2万~3万円かかるでしょう。試験用に使うといっても、購入後に役立つこともあります。合格後のことを踏まえた上で、ある程度の予算を決めてから、工具を選びましょう。

3-4.セット紹介

できるだけ、費用を抑えたい方はセット購入がおすすめです。インターネットの販売サイトでは、ドライバーのクリップやマイナス・プラスドライバー、ワイヤーストリッパーなど試験に必要な工具がそろっているセットを販売しています。1つずつ準備する手間が省け、セットで1万円から購入でき、それぞれ購入するよりも安く済むでしょう。また、練習用材料・機材がセットになっているものも販売されているので、技能試験が不安な方は購入を検討してください。

3-5.中古品について

「試験にだけ使うから、お金がもったいない」と、中古品の購入を検討している方も多いでしょう。中古品を購入する際は、状態をチェックしなければなりません。実際に、中古品をインターネットで購入した方で、試験最中に突然壊れて中断せざるを得なくなったケースがありました。確実に合格できた試験内容にもかかわらず、工具の故障で不合格になったのです。このことを踏まえると、中古品よりも新品を購入したほうが安心できます。どうしても中古品を使いたい場合は、状態をチェックした上で購入し、お手入れを入念にしておきましょう。

4.電気工事士資格取得のためのコツ・ポイント

電気工事士の資格を取得するための勉強法やコツ、おすすめの参考書・テキストについて説明します。

4-1.勉強法

資格の勉強法は、独学・スクール・通信講座とさまざまです。自分でスケジュール通りにすすめることができるのであれば、独学でも良いでしょう。しかし、分からない内容も自分で解決しなければならないため、手間取ってしまいます。スクールに通えば、担当の先生に直接尋ねることもできますが、費用が高くついてしまうのがデメリットです。仕事や家事などで忙しく、費用を抑えたい方におすすめしたいのが、SATの通信講座となります。SATの通信講座は、試験のポイントを押さえたテキストとDVD映像がセットです。DVD映像はスマートフォンでも再生できるので、空き時間や通勤時間も勉強ができます。また、分からないところがあれば、先生にメールで尋ねることも可能です。ぜひ1度、チェックしてみてはいかがでしょうか。

4-2.勉強のコツについて

電気工事士の試験は、筆記試験と技能試験の2段階です。まずは、筆記試験に合格することが技能試験を受ける条件となります。筆記試験は、電気工事に関する知識を身につけることが大切です。テキストを何度も読み返し、理解を深めてください。そして、過去問にも挑戦すると良いでしょう。過去問で分からないところをチェックして、何度も解いてみてください。また、過去問は、試験を実施している「一般財団法人 電気技術者試験センター」のホームページから無料でダウンロードできます。

5.電気工事士の工具に関してよくある質問

電気工事士の工具に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。第二種資格試験を受けようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

5-1.電気工事の技能試験は、どのように練習すれば良いのか?

工具の知識を身につけ、扱い方に慣れておかなければなりません。図解を読み解く力も必要になるため、練習問題や過去問を参考にして、実際に施工をしてみてください。最初は、時間に関係なく、適切な施工ができるかに重点を置きましょう。そして、問題なく工事できるようになったら、試験時間と同じ時間を使って練習してみてください。過去問で出題された図式は、「一般財団法人 電気技術者試験センター」のホームページでダウンロードできます。

5-2.ネットオークションで購入しても大丈夫か?

ネットオークションの利用は、不良品や悪徳な出品者には注意しておかなければなりません。実際に、ネットオークションを利用して購入した方で、家に届いたものと写真の品がまったく異なっていたというトラブルが起きているのです。トラブルにあわないためには、ネットオークションを利用しないことが1番でしょう。

5-3.電気工事で使う材料とは?

電線管工事においては、金属管に使う金属製のサドルや、ねじなし電線管に使うねじなしボックスコネクターなどがあります。工具はもちろんのこと、材料の種類や仕組み・目的についてもきちんと把握しておかなければなりません。

5-4.工具のお手入れ法とは?

使用した後は、水気のないキレイな布で汚れをふき取ってください。工具の中には、水に弱い種類もあるので、使用上の注意点を把握することが大切です。使用後のお手入れをきちんと行うことで、劣化を防ぎ、長く使い続けることができます。

5-5.技能試験の合格率が知りたい

電気工事士の技能試験の合格率は、第一種が約67%、第二種が約72%と高めです。きちんと工具の種類や役割を把握し、何度も施工を練習しておけば合格できる範囲内でしょう。

まとめ

いかがでしたか? 電気工事士の工具は、技能試験に必要です。筆記試験に合格した者は、技能試験当日までに、必ず必要な工具を準備しておかなければなりません。試験当日に用意しておかなければ、施工ができずに不合格となってしまいます。また、技能試験に合格するためには、工具の種類や仕組み・扱い方をマスターすることが大切です。正しく使うからこそ、適切な施工ができます。事前に、電気工事士の試験に必要な工具を把握し、知識を深めておきましょう。そうすれば、スムーズに技能試験をパスできます。