コンセント工事・交換に資格は必要か? 試験内容やおすすめの勉強法

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コンセントは、プラグを差し込み接続して電源を確保するために必要な機器です。新築や増築の際には、コンセントの工事が必要になるでしょう。スイッチやコンセントの配線接続・交換・増設を行う場合は、「電気工事士」という資格が必要です。しかし、どのように資格を取得すれば良いのでしょうか。そこで、本記事では、コンセント工事の基礎知識・必要な資格・試験内容・勉強法について説明します。

  1. コンセントの工事について
  2. コンセント工事に必要な資格について
  3. 電気工事士の試験について
  4. 電気工事士の資格取得のための勉強法
  5. コンセントの工事に関してよくある質問

この記事を読むことで、コンセントの工事に必要な資格や取得方法などを知ることができます。資格取得を目指している方は、ぜひチェックしてください。


1.コンセントの工事について

コンセントの工事ができる資格について知る前に、基礎知識を身につけることが大切です。ここでは、コンセントの概要や工事・誰が工事できるのかについて詳しく説明します。

1-1.コンセントとは

コンセントとは、電流を流すための受け口です。屋内配線に使う接続器具で、パソコンやスマートフォンを充電したり、家電製品を使ったりするときに利用します。壁などに固定できる構造のものなので、賃貸物件に最初からついているものです。コンセントを使うときは、コードの先端につけてある差し込みプラグを差し込みます。
コンセントの種類は、電圧・設置の有無など多種多様です。主なコンセントは、単相100V・単相200V・三相200Vの3つがあります。一般家庭で用いられるのは単相100Vコンセントです。業務用冷蔵庫やエアコンを使用する場合は、200Vコンセントを使います。

1-2.コンセント工事とは

家のコンセントの数を増やしたい・新しくしたい・家を建てる場合などに、コンセント工事を行います。また、コンセントが急に使えなくなることもあるでしょう。故障した場合は、すぐに修理しなければなりません。修理のときも、コンセント工事が必要となります。

1-3.誰が工事できるか

コンセント工事は、電気工事・配線修理の一種です。基本的に、電気工事や配線工事は、無資格ではできない工事となっています。コンセント工事は、普段からDIYを得意としている人でも簡単にできる作業だと思うでしょう。しかし、感電・火災を起こす危険性があるため、安易に作業するのは危険です。きちんと専門知識を持った有資格者が工事を行わなければなりません。

2.コンセント工事に必要な資格について

それでは、コンセント工事に必要な資格とは、一体どのようなものなのでしょうか。必要な資格・電気工事士の概要について説明します。

2-1.どんな資格が必要か

コンセント工事に必要な資格といえば、電気工事士です。電気工事士法という法律で、コンセント工事などの電気配線工事は、有資格者が行わなければならないと記載されています。電気工事士以外の人が工事を行えば、法律違反とみなされるので注意が必要です。

2-2.電気工事士について

電気工事士の資格概要・取得のメリット・難易度について説明します。取得を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

2-2-1.資格概要

電気工事士とは、ビル・工場・商店・一般住宅などの電気設備の安全を守るために工事を行う資格のことです。自家用電気工作物または一般用電気工作物の工事に関する専門的な知識と技能を持っています。電気工事士法の定めによって、原則として資格を取得していない者でない限り、電気工作物の工事に従事することはできません。また、電気工事士の資格には、扱える電気工作物の範囲によって第1種と第2種の2つがあります。

  • 第1種:第2種の範囲と最大電力500キロワット未満の工場、ビルなどの工事に従事できる
  • 第2種:一般住宅や店舗などの600ボルト以下で受電する設備の工事に従事できる

2-2-2.資格取得のメリット

電気工事を行えるのが、資格取得の最大メリットです。特に、幅広い電気工事ができる第1種を取得すれば、さまざまな現場で活躍できるでしょう。また、資格を取得することで、就職・転職に有利となります。電気は私たちの生活に必要不可欠なものなので、電気工事士の需要が高まっているのです。電気工作物の工事ができる電気工事士は、多くの企業・工場で必要とされています。実績・経験を積むほど、大規模施設の電気工事ができるでしょう。

2-2-3.難易度について

気になる電気工事士の難易度は、第1種が約60%前後、第2種が約55%前後です。通常の資格は、上位資格のほうが難易度高めですが、電気工事士の場合は第2種のほうが合格率が低くなっています。これは、受験者のほとんどが未経験者で実務経験を持っていないからでしょう。第1種は、免許交付条件に実務経験が必要なので、経験済みの受験者が多いのです。

3.電気工事士の試験について

電気工事士の受験資格・試験概要・内容・必要な道具・問い合わせ先について説明します。

3-1.受験資格

電気工事士の試験に受験資格はありません。年齢・性別・国籍問わずに、どのような人でも受験できます。ただし、第1種電気工事士の場合は、試験に合格しただけでは免状が交付されません。免状を交付してもらうためには、所定の実務経験が必要となります。実務経験の期間は以下のとおりです。

  • 大学・高等専門学校の電気工学課程卒業者の場合、卒業後3年以上および電気法規を修得していることが必要
  • そのほかの方の場合は5年以上

実務経験がない方は、まず、第2種電気工事士を取得してから実務経験を積み、第1種電気工事士の試験を受けてみてはいかがでしょうか。

3-2.試験概要

電気工事士資格試験の申し込み方法、試験日・試験地、受験料について説明します。

3-2-1.申し込み方法

電気工事士の資格試験を主催しているのは、「電気技術者試験センター」です。申し込み方法は、インターネットと郵送の2つがあります。インターネットの場合は、電気技術者試験センターのホームページにアクセスして申し込みが可能です。郵送の場合は、受験案内・申込書をセンターに請求して、必要事項を記入してから受験地のセンターへ送ります。

3-2-2.試験日・試験地

電気工事士の試験日は、資格種類と筆記・技能試験によって異なります。第1種は筆記試験が10月ごろ、技能試験が12月ごろの年に1回です。第2種は上期試験・下期試験の年に2回実施されており、上期が6月ごろ、下期が9月ごろとなります。詳細は、こちら(公式ホームページ)をご覧ください。また、試験地は全国各地で開催されているので、近場の会場を選びましょう。

3-2-3.受験料

受験料は、資格種類と申し込み方法によって異なります。

  • 第1種:インターネット申し込み 10,900円/郵送申し込み 11,300円
  • 第2種:インターネット申し込み 9,300円/郵送申し込み 9,600円

郵送の場合は、受験申込書に折りこまれている払込取扱票に必要事項を記入して、郵便局窓口に提出し支払ってください。インターネットの場合は、銀行振込・クレジットカード決済・コンビニエンスストア・ペイジー決済から選ぶことができます。

3-3.試験内容

試験は、筆記試験と技能試験の2つがあります。最初に行われる筆記試験に合格しなければ、技能試験を受けることができません。第1種・第2種電気工事士それぞれの試験科目を以下にピックアップしてみました。

<第1種 筆記試験>

  • 電気に関する基礎理論
  • 配電理論および配線設計
  • 電気応用
  • 電気機器・蓄電池・配線器具・電気工事用の材料および工具ならびに受電設備
  • 電気工事の施工方法
  • 自家用電気工作物の検査方法
  • 配線図発電施設・送電施設および受電施設の基礎的な構造および特性
  • 一般用電気工作物および自家用電気工作物の保安に関する法令

<第1種 技能試験>

  • 電線の接続
  • 配線工事
  • 電気機器および配線器具の設備
  • 電気機器・配線器具ならびに電気工事用の材料および工具の使用方法
  • コードおよびキャブタイヤケーブルの取りつけ
  • 接地工事
  • 電流・電圧・電力および電気抵抗の測定
  • 自家用電気工作物の検査
  • 自家用電気工作物の操作および故障箇所の修理

<第2種 筆記試験>

  • 電気に関する基礎理論
  • 配電理論および配線設計
  • 電気機器・配線器具ならびに電気工事用の材料および工具
  • 電気工事の施工方法
  • 一般用電気工作物の検査方法
  • 配線図
  • 一般用電気工作物の保安に関する法令

<第2種 技能試験>

  • 電線の接続
  • 配線工事
  • 電気機器および配線器具の設置
  • 電気機器・配線器具ならびに電気工事用の材料および工具の使用方法
  • コードおよびキャブタイヤケーブルの取りつけ
  • 接地工事
  • 電流・電圧・電力および電気抵抗の測定
  • 一般用電気工作物の検査
  • 一般用電気工作物の故障箇所の修理

3-4.道具について

技能試験で使用する道具は、自分で用意し持参しなければなりません。どんな工具が必要なのか、分からない方も多いと思いますが、以下の道具を準備すればOKです。

  • ペンチ
  • ドライバー(マイナス・プラス)
  • ナイフ
  • スケール
  • ウォーターポンププライヤー
  • リングスリーブ用圧着工具

以上の道具を1つずつ用意するのが面倒な方は、電気工事士試験用の道具セットを購入すると良いでしょう。試験に必要な道具がすべてそろっています。

3-5.問い合わせ先

試験や資格に関して疑問がある方は、「電気技術者試験センター」に問い合わせてください。電話または電子メールで問い合わせができます。

4.電気工事士の資格取得のための勉強法

電気工事士の資格を取得するための勉強法について説明します。

4-1.おすすめの勉強法・テキスト・参考書

主な勉強法としては、独学・スクール通学・通信講座の3つがあります。時間に余裕があり、自分でスケジュール通りにすすめることができる方は独学でも良いでしょう。金銭面に余裕がある方は、スクールに通うのも選択肢の1つですが、仕事で忙しいときはなかなか通うことができません。そこで、仕事と勉強を両立したい方におすすめしたいのが「SATの通信講座」です。SATの通信講座は、試験のポイントを押さえているテキストとDVD映像がセットになっています。DVD映像は、お手持ちのスマートフォンでも再生でき、分からないところがあればメールで先生に尋ねることも可能です。ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

4-2.講習について

電気工事士の資格取得を目指している方に向けて、講習会を実施しているところがあります。講習会では、試験のポイントや過去問の解き方などを紹介しているのです。受講料はかかりますが、試験に合格したい方は受けてみると良いかもしれませんね。

4-3.そのほか学習のコツ

毎日コツコツと勉強を積み重ねることがポイントです。合格率が50%前後だとしても、一夜漬けで合格できる試験ではありません。確実に合格するためには、毎日の勉強が必要です。また、テキストである程度の基礎知識を身につけたら、過去問を解いてみてください。過去問を解くことで、自分の苦手な分野が分かり、試験対策につながります。

5.コンセントの工事に関してよくある質問

コンセントの工事に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.電気工事士でなくてもできる工事とは?
A.電気工事士でなくても作業できる「軽微な工事」があります。たとえば、電圧600ボルト以下で使用する蓄電池の端子に電線をねじこむ工事・地中電線用の管などを設置し変更する仕事などです。電気工事士法にて記載されているので、ぜひチェックしてください。

Q.電気工事士の資格は更新しなければならないのか?
A.第2種は必要ありませんが、第1種は5年ごとに定期講習を受講しなければなりません。定期講習を受けなければ、第1種電気工事士の免状が失効されるので注意してくださいね。

Q.実務経験とみなされる内容とは?
A.実務経験とみなされる電気工事は、以下のとおりです。

  • 第2種電気工事士免状または旧電気工事士免状取得後に行った、一般用電気工作物の電気工事
  • 認定電気工事従事者証取得後に行った簡易電気工事
  • 事業用電気工作物のうち、電気事業の用に供する電気工作物または、最大電力500kW未満の自家用電気工作物の設置・変更の工事
  • 経済産業大臣が指定する第2種電気工事士養成施設の教員として担当する第2種電気工事士養成に必要な実習

Q.過去問を手に入れたい……
A.「電気技術者試験センター」のホームページでは、過去問の無料ダウンロードが可能です。ぜひ何度も解いてみて、試験慣れをしてください。

Q.コンセント工事以外にできることとは?
A.電気工事士の資格を取得すると、コンセント工事以外にさまざまな内容ができます。たとえば、店舗や工場などでの配線工事です。第2種電気工事士の資格を取得すれば、一般的な住宅や小規模ビル・店舗などでも電気工事ができますよ。

まとめ

いかがでしたか? コンセントの増設や修復・変更をするには、電気工事士の資格取得が必要です。電気工事士法に基づき、コンセント工事を含む電気工事は、有資格者が行わなければならないとされています。無資格者が工事をすると、感電・火災を起こす危険があるので注意してくださいね。コンセント工事を行うために、電気工事士の資格取得に必要な知識を身につけましょう。