電気工事士の筆記試験を攻略するコツ!~資格試験合格の手引き~

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「電気工事士」は、電気工事の作業に従事できる資格者のことです。将来、電気工事をしたい方や作業に関わる人は、必ず取得しておかなければなりません。電気工事士の資格を取得するためには、国家試験に合格する必要があります。試験は、筆記試験と技能試験から構成され、筆記試験に合格しなければ技能試験を受けることができません。つまり、電気工事士の資格試験は、第一関門ともいえる「筆記試験」がポイントとなります。そこで、本記事では、電気工事士の筆記試験のコツを解説しましょう。

  1. 電気工事士の筆記試験の基礎知識
  2. 電気工事士の筆記試験はどんな内容か?
  3. 電気工事士の筆記試験~問題例と解説
  4. 電気工事士の筆記試験のポイントは?
  5. おすすめの勉強法を紹介!
  6. 電気工事士の筆記試験に関してよくある質問

この記事を読むことで、電気工事士の筆記試験に合格するためのコツが分かります。受験を検討している方や資格取得を目指している方は、ぜひ参考にしてください。


1.電気工事士の筆記試験の基礎知識

まずは、電気工事士の筆記試験の概要をチェックしていきましょう。

1-1.問題はマークシート形式

電気工事士の筆記試験は、マークシート形式です。四肢択一方式のマーク形式なので、答えだと思った番号を塗りつぶしてください。マークシート用紙にも記載されていますが、塗りつぶす範囲からはみ出したりすると機械が読み取れなくなるので要注意です。

1-2.試験時間は?

電気工事士の筆記試験は、2時間(120分)です。時間配分を考えて試験に挑むのが、合格ポイントとなります。たとえば、問題数が多い科目は時間もかかるため、時間配分を多めにする苦手科目は時間がかかるので後まわしにするなど、さまざまな工夫を凝らしてくださいね。

1-3.合格率、合格ラインは?

電気工事士には第一種と第二種があり、それぞれの合格率が違います。第一種における筆記試験の合格率は約25~35%で、第二種よりも難易度が高めです。一方、第二種の合格率を見てみると、近年の筆記試験は約60%前後となります。第一種よりも割りと高めの合格率ですが、基礎的な電気の知識をしっかりと習得しておかなければ、合格が難しいでしょう。特に、中学や高校の物理で電気の勉強をしただけという方は、電気の基礎知識を身につける必要があります。また、電気工事士の合格ラインは、60点以上です。

1-4.免除制度は?

ある条件をクリアすれば、筆記試験の免除が可能です。第一種と第二種で免除内容が異なるので注意してください。

  • 第一種:電気主任技術者の資格保有等
  • 第二種:工業高校電気科卒業や専門学校、大学などの認定校の科目取得による卒業、電気主任技術者の資格保有等

2.電気工事士の筆記試験はどんな内容か?

では、電気工事士の筆記試験の内容を見ていきましょう。

2-1.科目と問題数

電気工事士の科目は、第一種と第二種で異なります。

<第一種>

  • 電気に関する基礎知識
  • 配電理論および配線設計
  • 電機応用
  • 電気機器、蓄電池、配線器具、電気工事用の材料および工具ならびに受電設備
  • 電気工事の施工方法
  • 配線図
  • 発電施設、送電施設および変電施設の基礎的な構造および特性
  • 一般用電気工作物および自家用電気工作物の保安に関する法令

<第二種>

  • 電気に関する基礎理論
  • 配電理論および配線設計
  • 電気機器、配線器具ならびに電気工事用の材料および工具
  • 電気工事の施工方法
  • 一般用電気工作物の検査方法
  • 配線図
  • 一般用電気工作物の保安に関する法令

また、問題数は第一種・第二種ともに50問で、一般問題が30問、配線図問題が20問となります。

2-2.出題傾向は?

出題範囲や傾向は毎回変わりません。そのため、過去問から出題範囲を絞り込むことができます。つまり、過去問を何度も解いておけば、試験対策につながるでしょう。主に、暗記問題と計算問題で成り立っているので、基本知識と計算の公式をきちんと理解するのがポイントです。

3.電気工事士の筆記試験~問題例と解説

筆記試験の問題例と解説をいくつかピックアップしてみました。

3-1.基礎理論

基礎理論は、電気工事の基礎的問題です。たとえば、オームの法則を利用した計算問題や三相交流回路・インピーダンスなどがあります。電機理論の基礎を用いた電気回路の計算が問われるため、公式の理解と暗記がポイントです。過去の問題で出題された単相交流回路の問題の中で、以下のような内容がありました。

  • コイルに100V、50Hzの交流電圧を加えると、6Aの電流が流れた。このコイルに100V、60Hzの交流電圧を加えたときに流れる電流Aは? ただし、コイルの抵抗は無視する

この問題は、「コイル」に交流電圧を加えるため、50Hzから60Hzに変えると「マイナス」となります。つまり、周波数が増えるときは電流が減る仕組みです。さらに、50Hzが60Hzになったということは、約0.8倍か、1.2倍のどちらかになります。コイルはマイナスなので約0.8倍、6×0.8=4.8となり、その数字に近い答えを選ぶと良いでしょう。

3-2.鑑別(工具、測定器など)に関する問題

電気工事に使用する道具の名前を答える問題があります。問題に写真が掲載されているので、当てはまる名前の数字を塗りつぶしましょう。また、「電気工事の種類とその工事で使用する工具組み合わせとして最適なものは?」という問題もあります。たとえば、以下の問題例です。

  1. 金属管工事とリーマ
  2. 合成樹脂管工事とパイプペンダ
  3. 金属線ぴ工事とボルトクリッパ
  4. バスダクト工事とガストーチランプ

以上の電気工事の種類と工具の組み合わせで正しいのは「1」です。

3-3.配線図の図記号に関する問題

配線図の図記号に関する問題は、ひたすら暗記です。配線図の図記号はたくさんあるので、すべてを暗記するのは一苦労でしょう。そんなときは、似たような図記号をまとめて覚えてください。配線図の図記号は、問題に記載されている配線図を解くために必要なものです。

3-4.電気工事の施工方法

簡単な電気工事の問題に、何が適切で不適切なのか答える内容があります。たとえば、以下のような問題例です。

Q.単相100Vの屋内配線工事における絶縁電線相互の接続で、不適切なものは?

  1. 絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので十分被覆した
  2. 電線の引張強さが15%減少した
  3. 差込形コネクタによる終端接続で、ビニールテープによる絶縁は行わなかった
  4. 電線の電気抵抗が5%増加した

以上の問題の答えは「4」です。電線を接続するときは、電気抵抗を増加させてはいけません。これは、電気工事の基礎知識なので絶対に覚えておいてください。
ちなみに、電線の引張強さ(ひっぱりつよさ)は20%以上減少させないことも接続条件となります。引張強さとは、ひずみが大きくなった材料が破断する前に表れる最大の引張応力です。つまり、材料が耐えうる最大の引張応力を「引張強さ」といいます。
このように、数字で引っかかる可能性もあるので、細部まで確認しておきましょう。

4.電気工事士の筆記試験のポイントは?

筆記試験の合格ラインに達するためにも、ぜひポイントを押さえてください。

4-1.時間配分

時間配分を大まかに分けると、以下のような内容になります。

  • 計算問題(約5~10問):35分
  • 暗記問題(約20~25問):40分
  • 配線図の問題(20問):30分

筆記試験の時間は120分なので、残りの15分を見直しに使いましょう。暗記問題に40分を使っていますが、きちんと基礎知識を暗記し理解しておけばもっと速く解ける可能性があります。暗記問題に時間を費やすよりも、配線図や計算問題に使い、見直しの時間を増やすこともできるでしょう。過去問を本番と同じ時間で解き、どこに何分費やしているのか確認してみてください。

4-2.試験のポイントは?

電気工事士の筆記試験はマークシート形式なので、絶対に空欄をつくらないでください。どうしても分からない問題があれば、とりあえず塗りつぶしておきましょう。また、前述したとおり、電気工事士の筆記試験は、過去問から類似した問題が出る可能性があります。特に、「一般電気工作物の保安に関する法令」や「配線図の問題」「電気機器などに関する問題」は、毎年同じような問題が出題されているので要チェックです。

4-3.注意点

「出題傾向が毎年同じなら、問題と解答を暗記すれば良い」と思われがちですが、きちんと電気の仕組みを理解しておかなければなりません。しっかりと基礎知識を身につけた上で試験に挑みましょう。

5.おすすめの勉強法を紹介!

より時間を有効に使うため、おすすめの勉強法とポイントを紹介します。

5-1.おすすめの勉強法、ポイント

独学、スクール通学、通信講座とさまざまな勉強法がありますが、「ライフスタイルに合った方法」を選ぶことが大切になります。たとえば、時間に余裕がある方なら独学でも構いませんが、「仕事と両立できない」「分からない問題がある」と悩んでいる方は、「SATの通信講座」がおすすめです。試験の重要ポイントを押さえたテキストと、DVD映像がセットになっています。DVD映像はスマホでも再生でき、分からないところは先生にメールで尋ねることが可能です。ぜひチェックしてください。

5-2.テキスト、過去問の選び方

テキストは、自分にとって分かりやすい内容か、試験の重要ポイントが記載されているかが大切な要素となるでしょう。たとえ、友人からすすめられたテキストでも、自分が理解できなければ意味がありません。また、過去問は書店でも購入できますが、「一般財団法人 電気技術者試験センター」で無料ダウンロードができます。

5-3.注意点

「一夜漬けでも合格できる!」と思うのは大間違いです。確実に合格ラインの60点以上を獲得するためには、毎日の勉強が必要となります。1日30分~1時間だけでも良いので、勉強を続けてください。特に、電気工事士の筆記試験は「暗記」が大きなカギとなります。頭にインプットするためには、毎日の勉強が必要です。

6.電気工事士の筆記試験に関してよくある質問

電気工事士の筆記試験に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.配線設計の科目で覚えるべきポイントは?
A.特に、覚えておきたいのは「許容電流」「電圧降下」「遮断機」に関する内容です。これら3点は、過去で多く出題されているので、高確率で問題に出る可能性があります。

Q.筆記試験の攻略ポイントが知りたい
A.過去問を何度も解き、攻略することが1番の近道です。ただし、最初から過去問を解いてはいけません。まずは、テキストを一通り読み込んでから基礎知識を身につけてください。ある程度、電気工事の内容を理解してから過去問を解きましょう。また、出題数が多く、よく出題される分野を中心に勉強するのも攻略ポイントの1つです。

Q.捨てても良い科目と、捨ててはいけない科目は?
A.苦手な分野は後まわしにしても良いですが、比較的簡単な科目は捨てないようにしてください。たとえば、配線図記号・材料・工具・機器・器具関連の問題です。これらはほとんどが暗記もので、筆記試験の中でもボーナス問題となります。

Q.テキストはたくさん読んだほうが良いのか?
A.テキストは1冊を何度もくり返し読み込んでください。何冊も用意してしまうと、内容がごちゃごちゃになり、どれをどう覚えたら良いのか分からなくなります。1冊のテキストを読み返したほうが、試験の重要ポイントが頭に入りやすくなるものです。

Q.勉強時間がないときの対策は?
A.すき間時間や移動時間を利用しましょう。SATの通信講座を利用すれば、電車・バスなど移動しているときにスマホ映像で勉強できます。休憩時間もテキストを開くなど、ちょっとした時間を活用すれば忙しいときでも30分は勉強に充てられるでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 電気工事士試験は、先に筆記試験を合格しなければ技能試験を受ける資格が得られません。まずは、筆記試験を合格するのが第一関門となります。電気工事士の筆記試験の科目やポイントを把握することで、自分に適した勉強ができるでしょう。合格を確実にするためにも、勉強ポイントを把握し、ライフスタイルに適した方法を見つけてください。たとえ、合格率が高い筆記試験だとしても、毎日勉強を続けることが大切ですよ。