【必読】電気通信設備工事担任者の資格取得に必要な知識とは?

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電気通信設備工事担任者は、電気通信回線と端末設備などを接続するために必要な資格です。⼯事担当者の資格は、法令で定められた国家資格なので社会的信用を得ることができます。現在、情報社会となっており、電気設備工事担当者の需要が高まりつつあるのです。しかし、どうすれば資格が取得できるのか、分からない方は多いでしょう。そこで、本記事では、電気通信設備工事担当者の基礎知識や職務・メリット・資格取得の方法について説明します。

  1. 電気通信設備工事担当者の基礎知識
  2. 電気通信設備工事担当者の職務
  3. 電気通信設備工事担当者のメリット
  4. 電気通信設備工事担当者の資格取得について
  5. 電気通信設備工事担当者に関してよくある質問

この記事を読むことで、電気通信設備工事担当者について分かり、資格を取得するために必要な知識を身につけることができます。取得を考えている方はぜひチェックしてください。


1.電気通信設備工事担当者の基礎知識

電気通信設備工事担当者とは、一体どのような資格なのでしょうか。

1-1.どんな資格か

電気通信設備工事担当者は、電気通信事業法に基づき、「工事担当者資格者証の交付を受けている者」とされています。別名・工事担当者とも呼ばれており、さらに省略して「担任者」「工担(こうたん)」とも呼ばれている国家資格です。電気通信事業法の施行と同時に、昭和60年に制定されました。主に、電気通信回線設備に端末設備・自営電気通信設備の接続工事を行い、監督する責任者でもあります。

1-2.必要性について

工事担当者の資格は、ネットワーク関連の仕事に必要不可欠です。現在は、情報ネットワーク社会になっており、インターネットや光ファイバーなどの配線や引き込み工事が頻繁に行われています。そんな時代だからこそ、ネットワーク関連の工事を行うことができる資格は、転職や就職に有利です。今後も、電気通信設備工事担当者の需要は高まるでしょう。

2.電気通信設備工事担当者の職務

電気通信設備工事担当者は、どのようなことができるのか把握しておかなければなりません。主な職務や種類・ほかの電気通信関連資格との違いについて説明します。

2-1.どんなことができるのか

電気通信設備の工事担当者とも呼ばれている電気通信設備工事担当者の資格を取得すると、電話回線・CATV・光回線などの配線工事や設備の設置ができます。また、これらの工事の監督ができる資格でもあるのです。ネットワーク関連の工事をしたい方にとっては、必要な資格といえるでしょう。資格を取得することで、できる工事や仕事内容はたくさんあります。

2-2.種類について

電気通信設備工事担当者の種類は、全部で7種類あります。それぞれの工事範囲を以下にまとめましたので、ぜひチェックしてください。

  • AI第一種:アナログ伝送路設備に端末設備、または自営電気通信設備を接続するための工事ができる。または、総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事が可能
  • AI第二種:アナログ伝送路設備に端末設備を接続するための工事ができる(端末設備に収容される電気通信階数の数が50以下で、内線の数が200以下)。または、総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事が可能(総合デジタル通信回線の数が64kbps換算で50以下)
  • AI第三種:アナログ伝送路設備に端末設備を接続するための工事ができる(端末設備に収容される電気通信回線の数が1のものだけ)。または、総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事が可能(総合デジタル通信回線の数が基本インターフェイスで1のものだけ)
  • DD第一種:デジタル伝送路設備に端末設備を接続するための工事が可能。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事をのぞく
  • DD第二種:デジタル伝送路設備に端末設備を接続するための工事が可能(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が100Mbps以下のもの)。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事をのぞく
  • DD第三種:デジタル伝送路設備に端末設備を接続するための工事が可能(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が1Gbps以下で、インターネットに接続するための回線だけ)。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事をのぞく
  • AI・DD総合種:アナログ伝送路設備またはデジタル伝送路設備に端末設備を接続するための工事が可能

2-3.ほかの電気通信関連資格との違い

電気通信設備工事担当者のほかにも、電気通信関連資格があります。たとえば、無線従事者や電気通信主任技術者です。どちらとも国家資格ですが、従事できる仕事内容に違いがあります。無線従事者は、電波法に定める無線設備の操作や監督、電気通信主任技術者は電気通信ネットワークの工事や維持および運用の監督責任者を務める資格です。仕事内容やできることが異なるため、きちんと内容を把握しておかなければなりませんね。

3.電気通信設備工事担当者のメリット

電気通信設備工事担当者になれば、どのようなメリットが生まれるのでしょうか。ここでは、資格取得のメリットほか、職場・求人、資格手当・収入、キャリアアップについても詳しく説明します。

3-1.資格取得のメリット・有用性

電気通信事業法の施行後、工事担当者であれば屋内配線の工事もできるようになりました。公衆電気通信法に基づき、電電公社の電話回線や電電公社のものではない設備の工事は、工事担当者の資格が必要です。AI第二種・第三種を取得すれば、屋外の引込口から宅内のモジュラージャックまで工事を行うことができます。種類によってもできる内容が異なるので注意が必要です。
また、資格を取得すれば、就職・転職に有利となります。ネットワーク回線の知識を持っている証(あかし)となるため、多くの企業や会社から必要とされるでしょう。

3-2.職場・求人について

電気通信設備工事担当者の主な職場は、通信設備や電気設備工事業・通信機器販売業を行っている会社・企業です。ネットワークなどの通信事業は多様化・複雑化しつつあるため、ニーズが多く、今後も求人数がさらに増えるといわれています。今のところ、就職先が探しても見つからないという状況にはならないので安心してください。

3-3.資格手当・収入について

資格を取得することで、基本給料以外にもらえる資格手当があります。資格手当の金額は、会社によって異なりますが、約3,000円です。条件が良い求人内容がそろっている大企業は、もう少し多めにもらえるかもしれません。気になる電気通信設備工事担当者の平均年収は、450万~500万円ほどです。経験が豊富で実績がある人ほど、高収入が期待できるでしょう。

3-4.キャリアアップについて

インフラ整備やネットワーク回線が主流になりつつある中、電気通信設備工事担当者の需要が高まっています。資格を取得することで、昇給・昇格も期待できるのです。さらなるキャリアアップを目指したい方は、電気通信主任技術者を目指してみてはいかがでしょうか。電気通信主任技術者は、電気通信設備工事担当者よりも優位な資格であり、AI第三種とDD第三種を取得しておけば、電気通信主任技術者資格試験の科目の1つ、システムが免除されます。

4.電気通信設備工事担当者の資格取得について

それでは、電気通信設備工事担当者の受験資格・試験概要・試験内容・難易度・勉強法について説明します。

4-1.受験資格

電気通信設備工事担当者の受験資格は、特に決まっていません。制限がないので、年齢・性別問わずに未経験者の方でも気軽に受験できます。国家資格を取得したい方は、ぜひ受験を考えてみてはいかがでしょうか。

4-2.試験概要

電気通信設備工事担当者の試験は、日本データ通信協会電気通信国家試験センターが実施しています。試験日・試験場、申し込み方法、受験料についてチェックしておきましょう。

4-2-1.試験日・試験場

試験は、5月中旬ごろと11月下旬ごろの年に2回実施されています。試験場は、札幌・仙台・さいたま・東京・金沢・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇をはじめとした全39地区です。詳細は、日本データ通信協会電気通信国家試験センターのホームページをご覧ください。

4-2-2.申し込み方法

申し込み方法は、インターネットと郵送の2通りがあります。インターネットによる受付は、ホームページからアクセスして必要事項を入力し、手数料を銀行またはコンビニ・郵便局で支払う方法です。郵送の場合は、申請書を取り寄せて郵便局の窓口で手数料を支払い、郵送する方法となります。申請書は、日本データ通信協会電気通信国家試験センターに請求してください。

4-2-3.受験料

試験を受けるためには、受験料の支払いが必要で、1試験につき8,700円です。ただし、全科目免除を申請する方は、5,600円となるので注意してくださいね。

4-3.試験内容

試験内容は、資格種類によって異なります。以下にまとめましたので、ぜひチェックしてください。

<AI第一種・AI第二種>

  • 電気工学の基礎
  • 電気通信の基礎
  • 端末設備の技術
  • 総合デジタル通信の技術
  • トラヒック理論
  • 情報セキュリティーの技術
  • 接続工事の技術
  • 電気通信事業法およびこれに基づく命令
  • 有線電気通信法およびこれに基づく命令
  • 不正アクセス行為の禁止などに関する法律
  • 電子署名および認証業務に関する法律およびこれに基づく命令

<AI第三種>

  • 電気工学の基礎
  • 電気通信の基礎
  • 端末設備の技術
  • 総合デジタル通信の技術
  • 情報セキュリティーの技術
  • 接続工事の技術
  • 電気通信事業法およびこれに基づく命令
  • 有線電気通信法およびこれに基づく命令
  • 不正アクセス行為の禁止などに関する法律

<DD第一種・第二種>

  • 電気工学の基礎
  • 電気通信の基礎
  • 端末設備の技術
  • ネットワークの技術
  • 情報セキュリティーの技術
  • 接続工事の技術
  • 電気通信事業法およびこれに基づく命令
  • 有線電気通信法およびこれに基づく命令
  • 不正アクセス行為の禁止などに関する法律
  • 電子署名および認証業務に関する法律およびこれに基づく命令

<DD第三種>

  • 電気工学の基礎
  • 電気通信の基礎
  • 端末設備の技術
  • ネットワークの技術
  • 情報セキュリティーの技術
  • 接続工事の技術
  • 電気通信事業法およびこれに基づく命令
  • 有線電気通信法およびこれに基づく命令
  • 不正アクセス行為の禁止などに関する法律の大要

<AI・DD総合種>

  • 電気工学の基礎
  • 電気通信の基礎
  • 端末設備の技術
  • 総合デジタル通信技術
  • トラヒック理論
  • ネットワークの技術
  • 情報セキュリティーの技術
  • 接続工事の技術
  • 電気通信事業法およびこれに基づく命令
  • 有線電気通信法およびこれに基づく命令
  • 不正アクセス行為の禁止などに関する法律
  • 電子署名および認証業務に関する法律およびこれに基づく命令

4-4.難易度について

電気通信設備工事担当者の難易度は、国家資格で「普通」となります。難しくもなく、簡単でもありませんが、試験範囲が広いので勉強時間に余裕を持っておかなければなりません。一夜漬けで合格できる資格ではないことを十分に理解して、勉強に励みましょう。

4-5.勉強法

毎日仕事をしながら勉強をするのは、思っているよりも大変です。独学やスクールなど勉強法はたくさんありますが、通信講座をおすすめします。通信講座は、自分のペースで勉強ができるので仕事との両立が可能です。特に、SATの通信講座は、試験のポイントを押さえたテキストとDVDがセットになっています。DVD映像はスマートフォンでも再生可能なので、移動や休憩時間などのすき間時間でも勉強が可能です。分からないところは、担当の先生にメールで尋ねることができますよ。ぜひチェックしてみてください。

5.電気通信設備工事担当者に関してよくある質問

電気通信設備工事担当者に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

5-1.女性でも活躍できるのか?

電気通信設備工事担当者として活躍している女性は多数存在しています。女性だから、と採用されないわけではありませんので安心してください。

5-2.近年の合格率は?

全7種の総合合格率は、約29%です。種類別に見てみると、AI第一種は約33%、AI第二種は約25%、AI第三種は約40%、DD第一種は約16%、DD第二種は約18%、DD第三種は約40%となります。AI・DD総合種は約18%です。

5-3.合格基準が知りたい

各科目の得点が、100点満点中60点以上で合格となっています。確実に60点以上獲得するためには、地道な勉強が必要です。

5-4.免除制度はあるのか?

所有資格や合格科目・学歴によって、科目免除を受けることができます。たとえば、アナログ・デジタル総合種の資格を持っている方は、電気通信設備工事担当者すべての資格種類において、基礎および法規の科目免除が可能です。詳細は、こちらをご覧ください。

5-5.1日で2種別以上、受験できるのか?

電気通信設備工事担当者の試験は、7種類すべてを1日で3回に分けて実施しています。そのため、同じ時間帯の試験でなければ、最大3種類の資格試験を受けることが可能です。ただし、受験の申請は種類ごとに行う必要があるので注意してくださいね。

まとめ

いかがでしたか? 電気通信設備工事担当者は、ネットワーク関連の仕事に必要な国家資格の1つです。電気通信回線設備に端末設備・自営電気通信設備の接続工事や、これらの監督を行うことができます。資格種類が全部で7つもあるので、職務範囲をきちんと確認して受験しなければなりません。スムーズに取得するためにも、電気通信設備工事担当者の基礎知識を身につけて、試験に挑みましょう。