電験三種の合格ポイントは「数学」!? 試験合格のコツをつかもう!

はてなブックマークに追加 Twitterでシェア Facebookでシェア Google+でシェア

「電験三種」とは、第三種電気主任技術者のことで、第一種~第三種に分類されている電気主任技術者資格の1つです。電気主任技術者資格の中では、最も取得しやすいといわれていますが、国家資格に合格するための勉強に励まなければなりません。特に、文系の人が初めて挑戦する場合は、「数学」が大きな壁になるでしょう。数学は、電験三種の試験科目のベースです。つまり、数学を押さえておけば、試験に合格できる可能性が高まるでしょう。そこで、本記事では、電験三種と数学の関係について解説します。

  1. 電験三種における数学とは?
  2. 電験三種の数学問題の基礎
  3. 電験三種の数学の勉強法は?
  4. 電験三種の試験、数学が苦手な人の攻略法
  5. 電験三種の試験内容は?
  6. 電験三種の試験と数学に関してよくある質問

この記事を読むことで、電験三種の試験内容と数学を押さえるコツが分かります。受験を考えている方は、ぜひチェックしてください。


1.電験三種における数学とは?

まずは、電験三種と数学がどんな関係を持っているのか解説します。なぜ、試験で数学が重要視されるのでしょうか。資格勉強を始める前にぜひチェックしてください。

1-1.電験三種における「数学」の重要性は?

電験三種は「第三種電気主任技術者」のことで、ビルや工場の高圧電気管理・保全を行います。大量の電気を必要とする施設の高圧電気を管理するため、電気の知識だけでなく公式を用いた計算も必要不可欠です。また、電気主任技術者の資格の中でも電験三種の試験では、計算問題が大半を占めています。つまり、数学の基礎や応用をきちんと押さえておけば合格の可能性が高まるということです。

1-2.「数学」のレベルはどのくらいか?

電験三種は、電気の数式における計算力が求められます。高校卒業レベルを理解しておけば安全でしょう。最低でも、高校1年生レベルの数学力と、三角関数・簡単なベクトルを学び理解してください。微分・積分や数列・行列などの問題は出てきません。

1-3.「数学」が苦手でも大丈夫か?

「式の変形がうまくできない」「ベクトルの足し算・引き算ができない」など、数学に対してさまざまな悩みを抱えていると思いますが、苦手な人でもポイントを押さえておけば大丈夫です。電験三種の試験で行う計算は、電気を理解するためのものなので複雑な内容ではありません。1つずつ丁寧に理解していけば、数学が苦手な人でも計算ができるようになります。後ほど、【4.電験三種の試験、数学が苦手な人の攻略法】にて詳しく説明するのでぜひチェックしてください。

2.電験三種の数学問題の基礎

それでは、電験三種の数学問題の基礎を1つずつ理解していきましょう。

2-1.必ず押さえておきたい基礎項目

電験三種の数学問題で必ず押さえておきたい基礎項目が、「ルート」「方程式」「ベクトル」「三角比」です。それぞれの特徴を解説していきましょう。

2-1-1.ルート

2乗(平方)するとAになる数を「Aの平方根(ルート)」といいます。たとえば、3を2乗すると3×3=9となるので、3は9のルートとなるわけです。ルートの表記は「√」となります。電験三種の計算問題では線間電圧・三平方の定理・交流の最大値で登場するでしょう。ルートの計算公式を1つずつ理解することが大切です。

2-1-2.方程式

電験三種では、方程式を用いる計算が出てきます。数学が苦手な人の中には、方程式を立てるという作業に戸惑うケースが多いのです。そのため、まずは方程式の問題から計算式を立てることに意識してください。式の展開から方程式を1つずつ組み立てていきます。いまいち理解できない方は、電験三種の過去問ではなく中学校・高校の「式の変形」または「方程式の計算」を解いていきましょう。

2-1-3.ベクトル

静電気力や磁力など、力の計算問題が毎年出題されています。力の計算問題では、法則の公式だけでなく「大きさ」と「方向」を同時に考える「ベクトル」が必要不可欠です。数学で用いるベクトルは矢印で表し、向きと大きさを併せ持つ量として考えられています。矢印の太さではなく、長さで大きさを強調しているものです。

2-1-4.三角比

三角比は、交流回路の計算をするときによく使います。世の中の電流は交流なので、三角比の計算はマスターしておきたいものです。三角比を理解するためには、「底辺」「対辺」「斜辺」の3つの辺を間違えないようにすることがポイントとなります。よく、「底辺」と「対辺」を見分けられず間違える方が多いので、ルールをきちんと理解してください。

2-2.どんな問題が出題されるのか?

変圧器の電圧の数値を計算する問題や、最大静電容量(pF)の値を求める問題など、さまざまな計算問題が出題されます。過去問から類似した問題が出題されることも多いため、数学の基礎知識を理解した上で何度か過去問を解いてください。そうすることで問題の傾向が把握できるでしょう。

3.電験三種の数学の勉強法は?

数学の勉強のすすめ方やおすすめの参考書などを解説し、あなたに適した勉強法を見つけましょう。

3-1.勉強のすすめ方は?

まずは、自分のスキルを知ることが大切です。数学に苦手意識を持っている人が、いきなり電験三種の過去問題を解くのは困難でしょう。自分の数学力がどの程度なのか、中学・高校の数学ドリルや教科書をチェックしてください。たとえば、電験三種で出題される三角関数は高校1年生レベルなので、それほど難解なものではありません。自分でできるところから計算の練習を始め、少しずつ慣れることが大切です。そして、ある程度理解してから過去問に挑戦していきましょう。

3-2.おすすめの参考書

参考書を選ぶ際は、「自分が理解できるか」に注目してください。たとえ、友人からすすめられた参考書でも、自分にとって分かりやすい内容でなければなりません。また、試験の重要ポイントが記載されている参考書かどうかもチェックしましょう。以下に、参考としておすすめの書籍をいくつかピックアップしてみました。

3-3.勉強の仕方、注意点は?

電験三種の数学をマスターするためには、「問題を解くために必要な計算」を理解することが大切なポイントです。必要な計算だけを理解すれば、合格基準の60点越えが期待できるでしょう。理系が得意で数学を使う機会が多い方は、試験対策本から入っても大丈夫です。それから、自分の苦手分野や問題をチェックし、理解できるまで何度も解きましょう。分からないところを後まわしにすることだけはNGです。

4.電験三種の試験、数学が苦手な人の攻略法

では、数学に苦手意識を持っている方は、どのように勉強をすすめれば良いのでしょうか。

4-1.苦手な場合は何から始めるべきか?

苦手意識を持っている方は、数学の基礎を理解する必要があります。最初から電験三種の参考書に手をつけるのではなく、まずは高校の数学をやり直してください。最近では、社会人向けの高校数学の本も発売されています。

4-2.苦手な人におすすめの参考書

苦手な人でも数学に触れやすい参考書をいくつか紹介します。

4-3.勉強のすすめ方、注意点をチェック!

本当に数学が苦手な方は、子ども向けの教材や公文式ドリルから始めるのもアリです。実際に、そこから始めてコツコツと勉強に励み合格した方もいます。たとえば、最初は電気の基本中の基本となる「記号」を確実に覚えてください。簡単な内容から1つずつ理解することで学習意欲も高まります。「数学が苦手」という意識を強く持たずに、少しずつ演習をくり返すことが大切ですよ。

5.電験三種の試験内容は?

電験三種の試験概要を詳しくチェックしておきましょう。

5-1.難易度、受験者数は?

平成29年度の受験者45,720人のうち、合格した者は3,698人でした。近年の合格率を見てみると、約5~8%となっており、難易度が高いことが分かります。けれども、地道に勉強を続けて基礎知識を理解しておけば合格できる可能性はあるので安心してください。

5-2.試験概要

電験三種の資格試験は「一般財団法人 電気技術者試験センター」が主催で、毎年9月上旬、全国30都道府県の財団が指定する試験会場で行われています。申し込み方法は、郵送とインターネットの2つの方法があり、毎年5月下旬~6月中旬ごろまでが受付期間です。また、受験料は郵送申し込みが5,200円、インターネット申し込みが4,850円と異なるので注意してください。

5-3.試験内容、科目

試験はマークシートに記入する五肢択一方式です。試験科目・時間と内容は以下のとおりとなります。

  • 理論(90分):電機理論・電子理論・電気計測および電子計測
  • 電力(90分):発電所および変電所の設計および運転・送電線路および配電線路の設計および運用ならびに電気材料に関するもの
  • 機械(90分):電気機器・パワーエレクトロニクス・電動機応用・照明・電熱・電気化学・電機加工・自動制御・メカトロニクスならびに電力システムに関する情報伝送および処理に関するもの
  • 法規(65分):電気法規および電気施設管理に関するもの

5-4.注意点

電験三種の合格基準は各科目で60点以上が条件です。どれか1科目でも60点以下の場合は不合格となるので注意してください。また、試験会場では「電卓」の持ち込みが可能です。しかし、対数計算(log)や三角関数の計算ができる電卓は持ち込み不可となるので注意しなければなりません。

6.電験三種の試験と数学に関してよくある質問

電験三種の試験と数学に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.独学でも試験対策ができるのか?
A.できないことはありませんが、独学は分からないところを自分で解決しなければなりません。数学に苦手意識のある方は、独学よりも誰かに教えてもらったほうが理解しやすいでしょう。しかし、仕事で毎日忙しい日々を送っていると、資格スクールに通うのも大変です。そんなときは「SATの通信講座」をおすすめします。重要ポイントを記載したテキストとDVDがセットになっており、分からないところは担当の先生にメールで尋ねることが可能です。ぜひチェックしてみてください。

Q.どのくらい勉強を続ければ良いのか?
A.文系出身の方で約1,000時間、理系出身で電気設備系の仕事をされている方で約400~500時間の勉強が必要といわれています。あくまで目安ですが、数学に苦手意識を持っている方は余裕を持ったスケジュールで勉強をすすめたほうが良いでしょう。

Q.電験三種に必要な計算力を手に入れるコツは?
A.コツコツと演習を続けることです。電験三種の問題で出題される方程式や計算式を1つずつ理解し、過去問を解いてさまざまな問題にチャレンジしましょう。毎日地道に勉強し続けていけば、電験三種に必要な計算力が自然と身につきます。

Q.試験に免除制度はあるのか?
A.受験をした年度に合格した科目は、その年を含めた3年間は合格扱いとなる「科目別合格制度」というものがあります。つまり、3年の間に残りの科目に合格すれば、電験三種の資格試験に合格できるというわけです。たとえ、1科目合格できなかったとしても、次の試験日までその科目だけを必死に勉強すれば合格の可能性が高まるので諦める必要はありません。

Q.過去問を手に入れる方法が知りたい
A.「一般財団法人 電気技術者試験センター」のホームページでは、過去問が無料でダウンロードできます。数学の基礎と計算力を身につけたら、本試験の時間と同じ設定で過去問にチャレンジしてみましょう。

まとめ

いかがでしたか? 電験三種の資格試験にパスできるか否かは、「数学」の理解が大きく左右することになります。文系の人はもちろんのこと、理系の人も今までの学習をおさらいした上で数学の理解度をさらに深めていかなければなりません。数学問題の基礎と範囲をきちんと押さえておけば、合格の可能性がグンッとアップします。数学が苦手な方でも、攻略ポイントを押さえれば大丈夫です。大切なのは「理解しよう!」とする気合いとやる気となります。毎日コツコツと地道に勉強を続けることで、合格への道が開けるでしょう。諦めずに最後まで励んでくださいね。